心の変化?もともとの遺伝?

うつを別の見方で原因別に分けると下記のようになります。
あなたがどのような原因でうつになっているか、参考にしてみてください。


心因性のうつの原因

心因性職場や家庭の問題、転職、引越しなど、生活の中での大きな変化は、大きなストレスの要因となるものがたくさんありますよね。

なぜ女性は男性よりも「2倍」うつになりやすいの?でもお伝えしましたが、女性は男性と異なり、年齢相応の役割が目まぐるしく変わります。(そんなことから、たまに変化に付いて行けなくなることぐらいあるのが普通です)
そのため、環境の変化が大きな生活の変化となり、それが大きな精神的ストレスになるのです。

本来人間は、その変化に適応し克服し、次第にストレスを感じなくなるものです。
しかし、そのストレスが長引いたり、自分の許容範囲を超えると対応しきれなくなり、いつしかうつが発症してしまいます。

うつとうつ状態とはどう違うの?でもお伝えしましたが、誰だって近親者が亡くなれば気分が落ち込みます。
つまり、このときの気分の落ち込みはいたって普通のことです。
病気とは、本来「普通の状態じゃないこと」を言いますが、どこまでが病気でどこまでが普通の状態かは線引きできません。

また、個々のストレス耐性(ストレスに抵抗する力)の強さによっても、うつになる方、ならない方が決まってきます。
同じストレスを受けても、うつ状態が3日間の人もいれば、うつ状態を通り越してうつになる方もいらっしゃいます。

新型うつは、この心因性うつが多いと言われています。
心因性うつは幅広い年齢層に発症しやすいのですが、40代ごろからよく発症する例が見られると言われています。


トピック:喪失感はうつになりやすいストレス
多くの場合、一番大きな精神的ストレス(つまり心因性の原因になるストレス)は、喪失感です。
これは「自分の愛情の対象となっている大切なものを失った時、または失ったと思った時」に感じる感情です。

大きな喪失感を感じると、心のバランスを崩して様々な社会への適応障害を起こしたり、心因性のうつにかかって体調不良になったりするものです。
特に喪失感が大きくなりやすい出来事は、配偶者の死や家族の死、友人の死などの死別体験だと言われています。

また、家族同然に大事にしているペットなどの死別体験なども大きな喪失感となります。
最近ではペットロス症候群などとも言われています。
「ペットがいなくなってしまったのは、私の管理が悪かったためだ」とか、「ペットが死んでしまったのは、私の責任だ」などと自分を責めてしまう感情になってしまったり、死んだはずのペットが今でも元気に自分の元にいるという錯覚を起こすことなどもあるのです。
通常は、時間と共に精神的にも回復し元気になるのですが、そのままうつへ移行することもあるのです。

更に、人間だけではなく、仕事や財産など、その人が大切にしているものを喪失(つまり、失業や退職、散財)することによって喪失感を覚えてうつ状態に入り込むこともありますし、会社など、ある組織での権力が無くなる場合も喪失感を生みます。
無意識に女性として大切だと思っていた生理を喪失(無くなる)するという喪失感と、閉経後にホルモンのバランスの乱れも相まってうつ傾向になる女性もいます。

また、バリバリ働く女性の中には、最後の女らしさであるもの(料理器具やおしゃれな洋服など)を喪失することで気分の落ち込みが激しくなることもあります。
男性からすると、「たいして使ってもいなかったものが無くなったくらいで...」と思うこともありますが、女性からすると立派な喪失感になるのです。

女性は結婚して生まれ育ったところから引っ越すこともありますが、この場合も生まれ育ったところで生活することの喪失になりますのでうつ傾向になります。
結婚して自由を喪失することによりうつになることを、マリッジブルーとも言います。

家族の死・友人の死・子どもとの別離(空の巣症候群)・離婚・恋人との破局など、大切なものを無くすことで立ち直れない状態が長く続くと、喪失感からうつ傾向が強く出てきます。
最悪の場合、自殺という危険性もあります。


内因性のうつの原因

内因性内因性と言葉にあるように、「いつのまにか、独りでにうつになる」というタイプです。

心因性のように何かストレスがあったわけでもなく、身体因性のように体に異常があるわけでもなく、はっきりした原因がいまいち分からないタイプのうつのことを言います。
自然に何とな~くうつが発症し、うつ症状が繰り返し起こるタイプです。

内因性のうつは季節に左右されることも多く、決まった季節になると症状が悪化する傾向があります。
多いのは、冬に起こる冬季性うつや、春に起こるうつです。
何度か症状が悪化すると、周りにいる家族にもその様子の変化が分かるので、うつの症状が発症しているかどうかということが分かってきます。

内因性うつの発症しやすい年齢は、20代頃からと言われています。
心因性うつも内因性うつも症状は同じです。


身体因性のうつの原因

身体性体の病気の変化や、服用している薬の副作用からうつになるのがこのタイプです。
女性特有のうつで言うと、マタニティーブルー産後うつ、そして更年期のうつ等がこれにあたります。

うつ状態になりやすい病気としては、

  • 甲状腺機能低下症
  • 副腎皮質機能低下症
  • パーキンソン病
  • アルツハイマー
  • リウマチやエリトマトーデスのような膠原病

などが代表的なものです。
また、がんの初期・脳腫瘍、脳卒中(脳出血・脳梗塞)の後にも高い確率でうつになります。
更に、骨盤や背骨のゆがみ、頭蓋骨のゆがみ、姿勢の悪さからもうつになる場合も少なくありません。
このように、体の状態がうつの原因となっているのが身体因性のうつです。

身体因性のうつは、当然、うつの治療よりも体の治療の方が先になります。

  • 甲状腺機能低下症
  • 副腎皮質機能低下症
  • パーキンソン病
  • アルツハイマー
  • 膠原病
  • がん
  • 脳腫瘍
  • 脳卒中

などは、内科もしくはその専門医にご相談ください。
骨盤、背骨、頭蓋骨のゆがみや姿勢の悪さなどは、整体などの専門家にご相談ください。


うつになりやすい性格とは?

 女性のうつに詳しい整体院 

2010年4月30日
女性のためのうつ病の手ほどきサイトオープンしました。